企画展

法身性西禅師750年遠諱記念企画
「法身伝心 
-そのこころ、いつまでも-」

展覧会会期
令和5年7月13日(木)~
10月1日(日)
展覧会会場
宝物館 常設展示室

プロローグ

瑞巌寺の前身である臨済宗円福寺の開山・法身性西禅師は、常陸国真壁郡(現茨城県筑西市)の出身と伝わっています。従僕として領主に仕えていましたが故あって出家、後、中国・宋に渡り径山の無準師範禅師に参じ、その法を嗣ぎました。

帰国後、松島で更に修行を重ねる中、鎌倉幕府執権・北条時頼公と邂逅。要請により円福寺の初代住職に就任し、臨済禅の法灯を掲げられました。以来、現在に到るまで、瑞巌寺は禅宗寺院として歴史を紡ぎ続けています。

正当の750年諱にあたる昨年は世情を鑑みて遠諱大法会を厳修することが叶いませんでしたが、本年9月に法要が執り行われることになりました。それを記念し、今尚語り継がれる法身禅師の足跡と円福寺について、瑞巌寺や各所に伝わる資料及び、禅師の一代記として刊行された漫画『松島 法身禅師ものがたり』(作画:杜康潤)を中心にご紹介いたします。

なお、表題とした「法身伝心」は、「仏法の真髄は心から心へと直接伝えられるものである」とする「以心伝心」を捩った造語で、「法身禅師の心を伝え続ける」という意味を有するものです。この展覧会を通じて法身禅師と御縁を結んでいただいた皆様のこころに、少しでも響くものがあれば幸甚に存じます。


  • 法身性西像 1幅
    筆者不明 室町時代

  • 『松島 法身禅師ものがたり』
    (漫画)表紙 © 杜康潤

展覧会関連
イベントのご案内

「法身伝心 -そのこころ、いつまでも-」「法身伝心 -そのこころ、いつまでも-」

イベント 第1部 13:30~14:30講談「法身禅師一代記」講談師:一龍斎貞弥 先生
第2部 14:45~16:00瑞巌寺宗教文化研究室研究発表
「円福寺開山 法身性西禅師
-没後750年を記念して-」
講師:堀野真澄
(瑞巌寺宝物課主任・学芸員)
日時 【終了しました】
令和5年8月5日(土)13:30~16:00
会場 大書院(椅子席)
受付場所 本堂売店付近 開場13:00
定員 100名
料金 拝観料のみ 
大人700円 小・中学生400円

講談師
一龍斎貞弥先生
プロフィール

大分県臼杵市野津町出身
日本女子大学 文学部 国文科を卒業後、外資系ホテル、映像制作会社勤務を経て演劇を学び、1990年より声優・ナレーターとして活動。
『さんまのスーパーからくりTV』『どっちの料理ショー』『皇室アルバム』などTV・ラジオ番組、TV・ラジオCM、企業・官公庁作品など主にナレーションを中心に芸歴を重ね、最近では昨年4月期の連続テレビドラマ、日曜劇場『マイファミリー』での犯人の声など知る人ぞ知る”機械音声”の第一人者としても注目を集めている。
2004年11月、より表現の幅を広げたいと参加した講談セミナーで、師匠である一龍斎貞花と出会い講談の語りの魅力を発見。声の仕事と平行して講談の稽古に通い、2007年10月弟子入り。12月より講談協会で前座修行。
2011年10月 二つ目昇進
2022年9月 真打ち昇進
古典を中心に芸を磨きつつ、故郷豊後国と常陸国を結ぶ江戸時代の史実を講談化した『ニ孝女物語』や、明治大学の傑物『島岡吉郎物語』シリーズ三部作、『秋山土井黄金のバッテリー』など新作講談も手掛け再演を重ねている。
また2012年より台湾各地において、日本台湾交流協会、のち台湾協会主催〈台湾寄席〉で公演し、日本と台湾の文化交流・親善に寄与したとして、2021年「日本台湾交流協会表彰」を受賞。

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